新生児でも便秘になることがあります。
何日も続いて便を出すたびに泣くほどつらそうだと綿棒浣腸をした方が良いか悩みますよね。
新生児の便秘で泣く原因や対策と便秘が何日くらい続いたら綿棒浣腸をしたら良いのか等、新生児の便秘について紹介していきます。
目次
新生児の便秘とは?見分け方!
そもそも新生児が便秘なのかそうではないのかってどうやって区別したらいいの?
ということでお悩みのママのために、まずは新生児の便について紹介をさせていただきます。
通常の新生児の便
- 便の色
生まれてすぐ通常24時間に内に出る便は、「胎便」といって、黒っぽい緑色で粘り気のある便が出ます。
これはお母さんのおなかの中にいるときに、羊水や皮膚細胞、腸管からの分泌物、胎脂などを飲み込んだものが、生まれてから便となって出てくるためです。
その後3日間ほどかけて胎便を出しきります。
胎便は、お母さんからの初乳をもらうことで、排泄が促され、胎便がしっかりと排出されないと新生児黄疸になりやすくなります。
胎便が排泄されたあと(生後2~3日後)になると、だんだんと色が変わり、黄色っぽい感じや、緑色っぽい感じ、茶色っぽい感じになります。
- 便の状態
そもそもおっぱいやミルクだけなので、水っぽいです。
大人だと下痢をしているみたいで心配になりますが、赤ちゃんはこれで普通です。
また完全母乳かミルクか混合かによっても多少変わります。
母乳のみの場合はおむつに染み込むようなゆるゆるの状態です。
回数もミルクより母乳の方が多めです。
これは母乳の方が消化が良く、授乳回数もミルクより多くなるためです。
ミルクのみの場合、完全母乳に比べてやや硬めで、おむつにべったりくっつくような感じで粘り気があります。
- 便のにおい
すっぱいような独特のにおいがします。
便秘気味の新生児の便
新生児の時期に便秘になることは少ないですが、まだお腹の働きが十分にできない新生児のころは個人差もありますが、便秘になる赤ちゃんもいます。
便秘気味だと、便が硬かったり量が少なかったりします。
また便の状態に気を付けるでだけでなく、普段の様子とも比べてみてくださいね。
✓うんちの回数が減った
✓うんちをしようとしている感じなのに、痛がる、泣く
✓お腹(下腹部)がいつもより張っていて硬い
✓おならが臭い
などのようすがないか観察してみてください。
新生児の便秘の原因
便秘は体質や個人差があります。
まだ常に仰向けで寝ていて動きの少ない新生児のころは、運動不足だったり、そもそも腸の動きもまだうまくできなくて、便を出そうとするタイミングが合わないことが考えられます。
また母乳かミルクかによって考えられる理由もあります。
母乳の場合
- 母乳をあまり飲めていない(水分不足)
- お母さんが便秘気味
- ドロドロのおっぱい
これはお母さんの食事内容によるもので、お母さんが冷たいものや脂っこいものや糖分をたくさん摂ったりすると、母乳がドロドロになってしまい、赤ちゃんのおなかが冷えるため腸の動きが弱まってしまうのです。
ミルクの場合
ミルクの場合は、ミルクの成分が合わないということが考えられます。
様々な会社から粉ミルクが販売されていますが、少しずつ含まれる成分が違います。
母乳に含まれる成分が全て含まれる粉ミルクはないようです。
新生児の便秘の対処法
では、新生児が便秘で泣いて苦しそうな時の対処法を紹介させていただきます。
- マッサージ
お腹を「の」の字を書くようにマッサージしてあげましょう。
お母さんの手のひらで軽く優しくゆっくりと円を描くように。
力を入れてもうんちが出てくるわけではないので、ゆっくりと優しく話しかけながらマッサージしてあげましょう。新生児は、まだまだふにゃふにゃなので、軽く触る・さするくらいにしましょう。
- 両足運動
両足をゆっくりと交互に動かしてあげましょう。
無理に引っ張らないように(脱臼してしまう可能性があります)
これもあくまでゆっくり優しく。
ふれあい遊びの一環として「イチ、ニ、イチ、ニ」だったり「みぎ、ひだり」と声をかけながらしてみてくださいね。
- 生活リズムを整える
まだ昼も夜も区別がついていない新生児のころから、部屋のあかりを、夜になったらだんだん暗く、朝になったら明るくして生活リズムができるように整えてあげましょう。
そうすることで自律神経の働きを整えていきます。
新生児の便秘が何日続いたら綿棒浣腸を試すべき?
何日便が出ないからするというのではなく、たとえ2~3日出ていなくても、柔らかくて排泄するときに便が詰まって出てこないような状態でなければ心配いりません。
でも、便が出なくて長期間、腸の中にとどまっていると、腸管から水分が吸収されてしまって
便が固くなってよけい出てこなくなることもありますので、5日程度経っても全く出ない場合は
綿棒浣腸で刺激してみてあげましょう。
ただし、熱があって体調が良くないときは避けてください。
また綿棒浣腸するときには肛門や腸に傷をつける恐れがあるので、あまり奥まで入れないよう、無理にならないようにしましょう。
新生児の便秘が何日続いたら病院に行ったら良い?
病院の受診も、便が出ないのが何日続いたら…というよりは、普段のようすと比べて以下のことが当てはまるようなら
受診してみてください。
✓おっぱいやミルクを飲む量が減ってきている
✓発熱、嘔吐があり、ぐったりしている
✓排便時、痛がって出血を伴うほど固いうんち
✓お腹が張って苦しそう
また以下の状態は便秘以外の病気が考えられる場合がありますので、
早めに受診しましょう。
- 10~15分おきに突然激しく泣いたり泣き止んだりを繰り返したり、嘔吐する。
腸重責:腸の一部が腸内にもぐりこんでしまう病気で、3ヶ月以上6歳未満の乳幼児に起こることが
多いようです。早期治療が必要です
- 1週間以上便が出ない
ヒルシュスプルング病:5,000人に1人くらいの割合で発症する腸の一部の神経細胞がなく、便が送り出せない病気です。
オリゴ糖をとることで便秘解消もできる
綿棒浣腸でお尻を刺激してあげるのも良いですが、できればそうなる前に何か対策をしてあげたいですよね。
便秘のときにオリゴ糖を摂ると良いと聞いたことはありませんか?
実は赤ちゃんの便秘にもオリゴ糖はいいんです。
母乳に含まれる糖質は7%ほどで、そのうち20%をオリゴ糖が占めています。
なので、例えば1日に700ml(生後1ヶ月の赤ちゃんの1日の哺乳量に近い量)の母乳を飲むと10g程度のオリゴ糖を摂っていることになります。
オリゴ糖は腸管で消化されずに大腸まで行って、赤ちゃんを病気やアレルギーから守るために役立つビフィズス菌などの善玉菌のエサになって、善玉菌を増やしてくれます。
オリゴ糖を摂ることで腸内の環境が整えられるので、便秘の改善も期待できますね。
ちなみにオリゴ糖は一般的な食品にはほとんど含まれていないそうなので、おっぱいやミルクに足してあげる必要があります。
オリゴ糖を赤ちゃんにあげる場合、オリゴ糖として売られているものの中にはよく見ると
ハチミツが混じっているものもあるようなので、注意が必要です。
またたくさん摂りすぎると下痢になってしまうので、少量から使用してようすを見てあげましょう。
綿棒浣腸やオリゴ糖などをうまく使ったり、完全母乳の方はお母さんの食事内容を見直したりして、赤ちゃんの便秘が何日も続かないようにしてあげたいですね。